私たちが取り組課題

2022年夏に北海道大学で開催された「感じる数学展」の主催メンバーが中心になり、NPO「数学みえる化プロジェクト」を立ち上げました。本プロジェクトでは、数学および関連する諸科学に対する好奇心を刺激して理解を深め、多くの人々とそれを共有していきたいと考えています。この目標に向けて、次の事業を行います。

(1)体験型展示やワークショップ、講演会、動画などの企画・制作・運営。

(2)大学数学への入門を寺子屋形式で授業する。

なぜこの課題に取り組むか

近代科学の父,ガリレイは「この宇宙は数学で書かれている」と述べました.その昔から,世界の理解や未来の予想に数学は使われてきており, その発見に刺激されて数学自体も大きく発展してきました.

今日,数学は,AIに代表される最新のテクノロジーや,大型プロジェクトのデザイン,ビジネスにおける重要な意思決定など数々のイノベーションをもたらし,地球規模の革命を起こしています.

 ところが,「算数・数学」は学校で最も好き嫌いが分かれる科目であり,数学のトレーニングを受けた人材が常に不足しているのが現状で,日本の大きな問題にもなっています.数学を苦手に感じる原因の一つとして「抽象的で何の役に立つのか分かりにくい」ことが挙げられるのではないでしょうか.

 この課題を解決するため,本プロジェクトでは,体験型の数学展示とワークショップの全国展開を考えています.展示では,ガリレイからポアンカレまで数学発展のストーリーを追いながら,その場で数学発展の基礎となった実験を体験できるので,学校のカリキュラムでは経験できない,新しい知見を来場者に与えます.

 このような数学展示の展開は世界的に見てもあまり例がなく,今回のプロジェクト立ち上げのきっかけになった,2022年夏に北海道大学で開催された数学展示では,来場者が43000人を超えました.さらにプロジェクトの関連動画は半年間で24万回以上も再生され,大きな反響を呼んでいます.

 このような,私たちの活動を継続発展させるため,ぜひ皆様のご支援を賜りたいと存じます.